2024年11月6日
11月2日土曜日の大雨はすごかったですね。
皆さん被害などありませんでしたか?
実は川が氾濫するぐらいの大雨の後には、我々獣医師が心配になる病気があります。
レプトスピラという感染症です。
普段はネズミから、または川で感染するという、どちらかというと田舎で見られた病気です。
ワンちゃんの肝臓や腎臓がやられてしまう非常に致死率が高い病気です。
昨今の異常気象の結果、全国で今回の松山のような洪水が毎年のように起こっています。
その洪水のあとに川などから流れ出たレプトスピラ菌がアスファルトに残ってしまうのです。
ネズミもいない、川にも行っていないのに都市部のアスファルトの散歩でレプトスピラに感染してしまうのです。
「都市型レプト」なんて我々の世界では言ったりもします。
感染予防にはワクチンが有効ですが、レプトスピラに対するワクチンの効果は1年持つかどうかですので、毎年の接種が不可欠となります。
野良猫が保護という名目で避妊去勢され、外にいる猫の数が減ってきています。
そのため東京ではネズミが増えているというニュースがすでにあります。
そして何年かに1回という大洪水が何年かじゃなく毎年起きると、このレプトスピラという感染症は今後増えていってしまうのではと考えてしまいます。
愛犬を守るためにもしっかりワクチンをしてあげましょう。